小さな町ティリングで、ミス・マップは何ひとつ見逃さない。窓から通りを見張り、隣人たちの出入りを書きとめ、どんな細かいことからも話をこしらえる。それはたいてい事実ではない。ブリッジの集まり、お茶への招待、ささやかな嫉妬のあいだで、彼女は町の女王でありつづけるため、ひそやかな戦いをくり広げる。
E・F・ベンスンは、ほんのささいなことが国家の一大事になる小さな暮らしを、やさしく笑いとばす。ミス・マップは、イギリスのユーモアを代表するカルト的な人物になった。
ぴりっとした会話と軽い調子で、学習中の言語でもすらすら読める。



















